寺カフェ法話


僧侶「三浦性曉」による、役に立つ法話。


『5月病』~縁起(えんぎ)~


新緑が眩しく、気分もさわやかになる季節となりました。しかし、意外と気分が落ち込み、無気力になり、不安が襲ってくる方もあるでしょう。また、不眠や疲労感、食欲不振など体調まで崩す人もいます。いわゆる「5月病」と言われるものです。その原因は、春からの生活環境の大きな変化(進学・就職etc.)に適応できないからと言われています。

人は、少しの変化には対応できても、大きく多岐にわたる変化にはすぐには対応しきれないものです。また、その対応を一気にやってしまおうとするから、なおのこと無理が生じるのではないでしょうか。それぞれに優先順位をつけ、時間をかけてやっていくことが重要です。

話は少し変わりますが、あと1カ月もすれば、田植えが始まります。まず苗代に種を撒き、苗を育て田植えをし、夏に稲を育て、秋に稲刈りをする。種だけ撒いても稲は育ちませんし、手間もかかれば、時間もかかります。仏教では、「因果」の道理を説きますが、因があって果あるだけでなく、そこには「縁」も必要です。「原因に縁って結果が起きる」(縁起)ということです。時間も大切な縁(要因)です。

青々とした新緑も、春先だけの暖かさだけで芽吹いたのではありません。秋の日枯葉を落とす時から、もうすでに新芽の用意はできていると聞きます。そしてその芽は、冬の寒さを耐え忍び、半年かけてやっと青葉となるのです。この時期、成果だけを求めるのではなく、その経過(時間)を大切にしたいものです。
焦る気持ちもわかりますが、大きな変化には、じっくりとした対応を考えてみてはいかがでしょうか。

南無阿弥陀仏


三浦性曉プロフィール
僧侶となって40年、寺院住職23年の経験、また、布教使として30数年の全国での講演活動の実践と学びをもとに、都市開教に取り組んでいます。


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