寺カフェ法話


僧侶「三浦性曉」による、役に立つ法話。


『灌仏会(かんぶつえ)』~花まつり~


春になると、先ずは「モクレン」、次に「サクラ」、そして「ハナミズキ」と、木々に咲く花も次から次と咲き乱れます。今年はすべての花が、ちょっと早めに咲き始め、東京のサクラはすでに散り、近くの街路樹の「ハナミズキ」も満開です。ゆっくり眺めることもできずに、速足で春が去って行くような気がします。

さて、お釈迦様の誕生日は、4月8日とされていますが、そのお祝いの行事を一般に「花まつり」と言います。この名称は、関東地方以西で桜が満開になる頃である事からだと言われています。
また、花まつりは、本来は「灌仏会(かんぶつえ)」と言い、様々な花で飾った花御堂(はなみどう)を作って、「誕生仏」をその中央に安置し、柄杓で「甘茶」をかけてお祝いします。甘茶をかけるのは、お釈迦様が誕生したとき時、産湯を使わせるために9つの竜が天から清浄の水を注いだとの伝説に由来します。

ところで、インドには四季はなく、雨季(4月~9月)と乾季(10月~3月)だけで、雨や水も思うようにならない環境です。一方、仏様の世界(極楽浄土)を説くお経には、清らかな雨、やさしい雨、花びらのような雨、甘い雨などの表現がよく出てきます。つまり、この世は雨や水さえも思うようにならない世界(苦)であり、仏様の世界は、すべてが思うようになる楽の極りであることを示しています。

あれだけ待っていた花も足早に散り(無常)、花も雨も思うようにならない世界(苦)にいるからこそ、そのことを通して仏様の世界(常住・極楽)の尊さを感じさせていただくのにちょうどいい時期が「春」なのです。

合掌


三浦性曉プロフィール
僧侶となって40年、寺院住職23年の経験、また、布教使として30数年の全国での講演活動の実践と学びをもとに、都市開教に取り組んでいます。


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